新型コロナの新規感染者数が2週連続で世界最多の日本。10日には新規感染者250403人と過去最多を更新、251人の死亡者が公表されましたが、慣れは恐ろしいもので、最近は連日発表される数字にもさほど驚かなくなりました。でも、救急やコロナ医療に関わる人達のつぶやきを読むと、単なる数字からは見えない現場の切迫した様子や混乱が浮かび上がります。
悪化した高齢者は、消耗でぐったりして意識は悪いが、SpO2は95%くらいの人が多い。こういう人が救急車を呼ぶと、救急隊は酸素の値が良いことを理由に”緊急性がない”と言って不搬送としてしまう。「TVで様子がおかしければ救急呼んでと言ってたのに、全然駄目」と嘆く患者の多いことよ。 #新型コロナ
— 田代和馬@訪問診療医(ひなた在宅クリニック山王) (@homecare_hinata) August 5, 2022
東京・神奈川ですが、
発熱・コロナ専用搬送タクシー あります。https://t.co/HGwbERhAXU
東京。神奈川以外にも対応している
タクシーあるわうですが、全国津々浦々という訳にはいかないみたいですね。— そろそろ名前・写真 変えようかと (@QuadrilleTuteur) August 9, 2022
以下は医療に詳しい人が読んだら驚愕するtweet。SAHはクモ膜下出血のことらしいです・・・
きのうは、軽度の気脳症を自宅に帰すか悩みました。
— ゼミナール (@karasumashimei) August 9, 2022
流石に生きてますが、お家で経過観察という方が増えています
コロナで飯食えない人も、家族に連れてきてもらって車で点滴するレベル
— 救急医 やっくん (@ERxICU_yakkun) August 9, 2022
えぐ
— マルコ@x日後に1000万🔰 (@kabustaMED) August 9, 2022
大切に腎性貧血の治療をしてやっと改善してきた矢先に、突然DIC状態になって、問題ないって帰されてしまった。やるせない。
— まぁまぁ@ キャンプ&ジュリー (@mari_lovery) August 10, 2022
またお看取りが一件。
「入院待ちの間にどんどん悪くなる姿を見て、もうだめだと、ここまで来たら家で死なせたいと覚悟を決めた。病院に行けないと絶望していた中で、最期に先生に会えたことだけが救いです」と漏らす家族。僕は暫く何も返せず、その場にただ呆然と立ち尽くすことしかできませんでした— 田代和馬@訪問診療医(ひなた在宅クリニック山王) (@homecare_hinata) August 8, 2022
当院も小児患者の入院を極力受け入れてはいるものの、子どもが1人退院する空床を介護度の高い老人患者が待ちかねたかのように入ってくる。府のにゅういんこんとろーるせんたーの知恵のなさにはうんざりする。
— 書記 (@yamakaw) August 5, 2022
しかし500床もある空床に成人患者を入れられず、満床の続く当院に子どもの病床を奪うかのように入院が入る。いったいこの500床の内実はどうなっているのか。監査を入れた方がよいのではないか。
— 書記 (@yamakaw) August 5, 2022
小児のエクモが必要になるシーンの凄惨さって、見てほしいという言い方は違うんでしょうが…あれを知れば無責任なことは言えないと思うんですよね
必死に胸を押しながら首や胸を開けて
命を救えても頭がもうダメで…
それでも
可愛い、このまま連れて帰りたいという親御さん
あんなの見たくない
— 小渡亮介 (@RyosukeKowatari) July 29, 2022
今すでに、コロナ陽性の妊婦さんを地域のクリニックで分娩しないと医療が回らない状態。
産科のクリニックは、基本今までコロナ対応していないので、対応に慣れていません。自衛のために妊婦さん、および御家族はワクチン、手洗い、マスク、うがいを徹底してください。
— とんたん 産婦人科、周産期新生児専門医 (@tonntann_2021_8) August 9, 2022
患者と日常的に接する人達にも感染者が続出したり、疲労や苛立ちが拡がっている様です。
【悲報】
我が部隊、両番8名のうち4名がコロナ感染部隊から救命士が減る事は救急活動の質の低下に繋がります…
明日からしばらく僕が隊長です。
市民のみなさん、仲良くしましょうね。
遊んでて調子悪くなったとか怪我したとか言っても僕は優しくしませんが。— 限界救命士 (@VxX36nWWzciT8TR) August 9, 2022
近隣のクリニックが発熱外来をやめ始めています。医師、看護師、受付スタッフの疲弊があまりにも著しいからです。発熱患者には何故もっと早く診れないか怒鳴られ、一般外来患者には外来が遅くなっていると怒鳴られ、板挟み状態、もはや医療従事者の限界が近づいています。
— Aiueotips (@aiurotips) August 5, 2022
結局、午後も100%
今日診た人、全員陽性。
隣町の「1日100人陽性診てる先生」が罹患して今日から休診。
盆に地獄の釜の蓋が開くやん。
(もちろん皆んな休んでや〜って意味です)— カミーユ美弾 (@Kankahlee) August 8, 2022
そして…到着した瞬間「先生テレビ見てます?搬送なんてできないのになんで呼ぶんですか。不搬送で良いですか」と聞いてきた救急隊員よ。ファイティンポーズ取る前に白旗を振ってはならぬ。
あなた方にとってはありふれた光景でも、患者にとっては人生で初めて経験する衝撃であることを忘れてはならぬ— 田代和馬@訪問診療医(ひなた在宅クリニック山王) (@homecare_hinata) August 6, 2022
一開業医として、発熱外来も、ワクチン外来も頑張れる範囲でやってきた。
世の中の子どもたちのためと思って、少しは無理もした。
なんかね、心が折れた。
夜があまり眠れない。— dr.まーたん (@hmLFYtTVKkmyBMe) August 7, 2022
仕事が嫌すぎるのか…自分が乗ってる車のサイレン音で眩暈がして動悸がする。。。
— 戦闘力ほぼ0チキン旦那 (@disasterQQ) July 25, 2022
コロナ医療に携わる人達はかなりリスキーな状況です。
クリニックの院長がコロナに感染し10日間休む場合、その間の収入はゼロです。
スタッフへの給料を減らす訳にはいかなかいから、そうなると大赤字な訳です。
つまり
クリニックで発熱外来を続けることは、とてもリスクが高くて命懸けであることを患者さんも少しは御理解頂きたい。R Tお願いします。
— Dr.JEKYLL/HYDE@33歳で開業医 (@MARIMO18512832) August 7, 2022
つまらない呟きをもう一つ許してください🙏
こういうことを求められると、町医者はコロナ往診を辞めるでしょうね。往診した患者が緊急事態でも自分で収容先を見つけなければダメ、見つからなければその責任を背負わねばならない、となると、誰もそんな重荷を背負おうとはしないでしょう。 https://t.co/c68Ofrnslz— 田代和馬@訪問診療医(ひなた在宅クリニック山王) (@homecare_hinata) August 9, 2022
平時なら僕らの力でも30分以内に収容先を見つけられたでしょう。
ですが今は僕の力だけではかなり厳しい。
一件ずつ病院に電話し断られ次へ…とやると、その間患者は酸素も吸えず悪化してしまいます。
状況により、医師が収容先未定でも救急要請せざるをえないことがお分かりいただけるでしょうか。— 田代和馬@訪問診療医(ひなた在宅クリニック山王) (@homecare_hinata) August 9, 2022
京都府下の医療従事者の1割が感染しているとのこと。今現在か、通算でなのかは不明。
— 書記 (@yamakaw) August 4, 2022
その一方で、安易に救急車を呼んでしまう人、ルールを守らない人も。
信じられない理由ですが、これが現実です。
こんな119が沢山かかって来てる裏で本当に救急車が必要な人が電話すら繋がらず苦しんでいます。
不適切な119は間接的に、人の命を奪うことだってあるんですよ。 https://t.co/buBQTiz9f3— 限界救命士 (@VxX36nWWzciT8TR) August 9, 2022
お願いだから、熱があるなら正直に申告してください!
診察室に入ってから「実は昨日から熱と咽頭痛があって・・」じゃないんですよ!
化学療法中で免疫低下している患者さんも、妊婦さんも来ている外来ですよ!
外来に来る前に電話して!無断で直接外来に来ないで!— ほの@田舎の産婦人科医 (@ahono_obgy) August 8, 2022
お盆に帰省や旅行をする人もあると思いますが、休診している医療機関が多いことを忘れずに。感染対策は勿論、万一の時に困らない準備をしておきましょう。
#抗原検査では陰性証明にはなりません
すごく大事なことですが、大きく勘違いされてしまっていたり、違う運用に使用してしまっている自治体がいます。帰省するならその前の3-4日間は誰とも会わず、その上で利用しましょう!— 倉持仁 (@kuramochijin) August 10, 2022
クーラー苦手とか言ってる場合じゃないよ。
死にたくなければクーラーつけて。水分も食事も充分とって。
今体調崩しても、帰宅になっちゃうから。自分の命を守る行動をしよう。
脳出血や脳梗塞でも薬もらって帰ることがある世の中です。— 限界救命士 (@VxX36nWWzciT8TR) August 10, 2022
お盆までもう少ししかない、日常的に使うお薬はお盆明けまで足りますか?
体調に不安はありませんか?今なら間に合いますから、かかりつけのある方は早めに行きましょう。
何より苦しむのは皆さんです。
命を守りましょう。元気に過ごしましょう。— 限界救命士 (@VxX36nWWzciT8TR) August 10, 2022
ていうかこのご時世に旅行しない。 https://t.co/LaMedyIbVb
— 限界救命士 (@VxX36nWWzciT8TR) August 9, 2022
あくまで救急医の印象にすぎませんが。
酩酊して大けがをするのは若者のイメージがありますが、実際に救急の現場で見るのは高齢者の転倒がとても多いように思えます。身体能力が下がってきているのに気は若く酩酊し、脆い骨を砕き止まらない血を流す。
— 白石 淳, 救急医 / Shiraishi Atsushi, MD, PhD (@shiraishia_md) August 8, 2022
まじめに知り合いの会社の若者が自転車通勤中にクルマにひかれ、数時間救急車がこないまま路上に放置され、亡くなりました。
— Offside🌻 (@yfuruse) August 7, 2022
猛暑と第7波が相まって過去最多の救急出動件数を連日更新。救急車が本当に足りていない。そんな中高齢者にひと言だけ
頼むから猛暑日が予想される日は外出を控え涼しい家で過ごして。『散歩中に卒倒』『ゲートボール中に気分不快』『自転車で外出中に体動困難』etc…炎天下で倒れる高齢者多すぎて🚑💦— ぽんこつQ²隊のぼやき💭 (@80lightyear) August 4, 2022
【コロナの薬】
今日も新規陽性者が出ていますが、一部薬剤の流通が厳しくなっています。
比較的お若く基礎疾患のない方であれば、薬局で買える解熱鎮痛薬が対症療法に良く効きます。
漢方も役に立ちます。
一方で、抗生物質はほぼ意味がなく、咳止めはあまり効果がないことが多いようです。— 田代和馬@訪問診療医(ひなた在宅クリニック山王) (@homecare_hinata) August 10, 2022
漢方は麻黄湯や葛根湯が有用です。
使い方ですが「寒気を感じたときに服用する」というイメージです。
発熱自体は生体防御システムとして重要ですが、上がりかけに寒気を感じやすいので、これらの漢方を内服すると体が温まって不快感が改善しやすいです。— 田代和馬@訪問診療医(ひなた在宅クリニック山王) (@homecare_hinata) August 10, 2022
医療への負荷は9月上旬まで続きそうです。救急救命士や医療者が疲弊して多数離脱すると益々市民は医療へのアクセスが困難になります。今はコロナもそれ以外もとにかく患者を増やさない様に、軽率な行動は控えましょう。常備薬の点検も忘れずに。安全で良いお盆をお過ごしください。(モモ母)