末娘が生まれた年から続けてきた白浜への旅行を取りやめた。同じ場所で撮っていた家族写真も撮れなかった。その娘も今年大学に進学する一つの区切りなのかもしれない。
息子が、職場に退職願を出した。就農する。親を見てしんどい仕事だということは十分承知しているはず。足元で食べ物を作る仕事の強さと必要性が身に染みる昨今。息子が、どこまでそのことに気付いているのか分からないけれど一緒に働くことを嬉しく思い楽しみにしている。しかし、確実に私の今行っている農法は、難しくなっている。有機農業が成り立たないということは、それを下支えする自然環境自体の崩壊を意味する。持続可能な社会造りが掛け声だけで終わらぬようにキーワードは、「明るく、楽しく、慎ましく」だと思う。今年の「畑の神さん参り」は、息子の就農を報告した。
京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら。