普段ベッドで寝ている人がリフトを使って車いすに座り、違う部屋に行く。あるいは近くにあるポータブルトイレに座れるなど、リフトを使うことで、ベッド上の生活から、暮らしが変わっていきます。人は寝て、起きて、またベッドに戻る。このサイクルが大切で、生活にメリハリをつけることが出来ます。よほど重篤で起こしてはいけない人以外は介護リフトの対象者と考え、リフトの導入を検討してみると良いでしょう。
介護保険の要介護度2以上であればレンタルすることが出来ます。住宅改修不要なものに限りますが、リフト本体はレンタル、身体につけるスリングシートは特定福祉用具となります。(特定福祉用具とは衛生面でレンタルに適さないため、購入する必要があるもの。全額を支払って購入した後、申請すれば7~9割が払い戻しされます)ですから、もしレンタルしてみて使いづらい、本人が使いたがらない等であれば返却すれば良いのです。どうしても「リフトなんて・・」と思ってしまう人が多いのですが、介護する人にとってもされる人にとっても大きなメリットがあります。ちなみに介護用リフトはかつて「ホイスト」と呼ばれていました。今でも「ホイスト」と言う人があるかも知れません。以前は昇降機のように台座があって上下するものが「リフト」で、上から吊り上げるものが「ホイスト」でした。今は吊り上げ式のものも「リフト」と呼んでいます。
※「高齢生活研究所」所長 浜田きよ子さんの排泄や福祉用具にまつわる話を、毎月紹介しています。前回はこちら。排泄や介護に関する相談は排泄用具の情報館「むつき庵」まで。