今年は、モロヘイヤの種を直接畑に撒いた。5月は、特に忙しいので育苗と定植作業を省略したかったし、近年早まる台風の襲来に備えてモロヘイヤの根の張りも強くしたかった。強風と雨で根元から倒されてしまうのだ。しかし5月は、虫の活動も活発になって来る。生育を始めたモロヘイヤが、草に覆われてしまわない様に何度か中耕を繰り返すが、畑に行く度にモロヘイヤの数が減っている。根切り虫に土際の茎を噛み切られてしまうのだ。人も幼いうちに病に侵されれば命を落とす。予防接種など医学の発達と共に幼くして亡くなる子が減り平均寿命が延びた。農業も生育初期で農薬を適宜使用することで生産量を増やし、又、安定させることが出来る。枯れて行く野菜を見て自問自答を何度繰り返したことか。
京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら。