川村輝夫の映画情報~「フィッシャーマンズ・ソング」

『輝ける人生』のメグ・レナード、ニック・モアクロフトが製作・脚本を担当した人生賛歌。実在する漁師バンドのエピソードをベースに、海の男たちが音楽業界で飛躍するさまが描かれる。『キッズ・イン・ラブ』などのクリス・フォギンが監督を務め、『シンクロ・ダンディーズ!』などのダニエル・メイズ、ドラマシリーズ「ハップとレナード ~危険な2人~」などのジェームズ・ピュアフォイ、『輝ける人生』にも出演したデヴィッド・ヘイマンらが共演。


《あらすじ》
音楽マネージャーのダニーは、イギリス・コーンウォール地方の港町ポート・アイザックを旅していたところ、たまたま浜辺で催されていた“フィッシャーマンズ・フレンズ”のライブを見る。上司からバンドと契約を結ぶよう指示され町に残ったダニーは、民宿のオーナーでシングルマザーのオーウェンに暴言をはいてしまう。

俗に「シー・シャンティ」と呼ばれる海の男の歌。「酔っぱらった水夫」とか「ブロー・ザ・マン・ダウン」あるいは、「シャナンドー」などは一度は聞いたことがあるはず。
イギリスのコーンウォール地方の漁夫たちの実話に基づいた実話物でドキュメンタルな手触りのある好篇。「1752年のロックンロール」と劇中で言及される伝統的な舟歌を合唱するコーンウォールの漁師バンドが、男臭いゴツゴツした魅力を放つ。
ロンドンの音楽業界からやってくるダニーは、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブの仕掛け人ニック・ゴールドを連想させる。ある種頑迷固陋なローカルコミュニティに仲間として溶け込んでいく過程が物語の柱となっているが、それが面白い。女王陛下の誕生日の生中継で、イギリス国歌ではなく地元のアンセムを歌う豪快な魂がバンド並びに映画の生命線だ。
長年「シー・シャンティ」を歌ってきたおテルには、お馴染みの歌が次々と出てきて、わくわくしてしまった。
★★85点★★


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