衆院選後の特別国会が始まりました。まだ何かが決まったわけではありませんが、「これは要注意」、「は?何それ?」と思ったことを4つピックアップしたいと思います。
1.奨学金(教育ローン)の返済を支援したらモラルハザード!?
学費が値上がりする一方で家計は苦しいことも多く、奨学金という名前の教育ローンを使う学生は約半数に達します。卒業しても若いうちは収入も少ない中、少なくない金額の返済に苦しむ若者への支援を求められたところ、高市首相が「必要のない奨学金を借りるといったモラルハザードが起きる可能性」があるという驚きの答弁をしました。
首相の認識があまりにも実態とかけ離れていることに、SNSでも非難の声が上がっています。
高市総理「(奨学金返済減税を実施すると)必要のない奨学金を借りるモラルハザードが起こる」
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実際に起こっているのは、「奨学金の返済苦」が原因の自殺者が2024年に23人。2023年は6人だったので3.8倍増(警察庁統計)。「奨学金ローン地獄」が命を奪っています。https://t.co/R8j93XdgTH— 井上伸@雑誌KOKKO (@inoueshin0) February 27, 2026
経済的に困難な中をなんとか工夫して教育を受けようとする青年達の苦労については、こちらの大内先生の記事に詳しいです。
2.旧姓の単記!?
選択的夫婦別姓の導入を拒み続けている高市首相ですが、現在は「結婚後の姓と旧姓の併記」が限界の身分証明書(パスポートなど)への旧姓単記を可能にする法改正を指示したとの報道が流れています。
この問題については、以前のカナリア倶楽部に書きました。
「国際的な法規制の制約もあるので無理」であるはずですが、国家権力が本気になれば可能なのでしょうか。ただそうすれば、戸籍上の姓は「本籍地表記」と同じくらいの無意味なものになりますが、良いのでしょうかね(私は大賛成だったりしますが…)。
意外に知らない人が多いのですが、本籍地はどこにでも移すことが可能です。私の知り合いには松本城に本籍をおいている人もいますし、皇居を本籍地にしている人もいるとのことです。
戸籍については、こちらの動画が面白かったです。
3.裁量労働制を拡大が良いという根拠は?
高市政権がめざす裁量労働制拡大は、安倍政権も試みました。その際に「裁量労働にしたほうが労働時間が短くなってワークライフバランスが可能になる」という主張をしていましたが、根拠となるデータが不正であったことがわかって厚労省が陳謝し、裁量労働制拡大は断念となりました。2018年のことです。
あれから8年、裁量労働制拡大が労働者の収入や健康維持・生活にメリットがあるという根拠データを見た記憶はありませんがね…。
4.暫定予算の準備をしていない!?
1月末の解散で、予算の年度内成立は無理だという話でした。ですが高市政権は、予算の審議を超特急で通過させての年度内成立を図っており、財務省に暫定予算編成の指示はしていないという答弁をしています。
予算は様々な角度から十分に審議して、足りないところを補ったり、注意点を明らかにしなければ、弱い立場の人たちから順に切り捨てられていくことになります。
年度内予算の成立を断念してでも(暫定予算を作ってでも)解散する意義があったと判断したのではなく、予算審議(予算に対する国会からのチェック)を封じるつもりで解散したのだとすれば、横暴極まりないと言えるのではないでしょうか。
(そして暫定予算には奨学金支給も忘れずに入れてくださいね!)
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