大好きな大学への願い:軍事研究はやめてほしい

2026年がスタートしました。今年もよろしくお願いします。さて、実は昨年末に長野県で、多くの人々が声をあげていました。
私は2002年から4年間信州大学で勤務していたので良く知っていますが、信州の人々は信州大学が大好きです。地元の人々にここまで愛されている大学は、他にはないだろうと実感を持って思います。
その信州大学が、防衛装備庁の安全保障技術研究推進制度への応募を解禁することを決定しました。この制度については、11月27日9月18日にも記事を書いています。運営交付金の大幅削減(信州大学の場合で2006年の法人化時から23%も減らされています)によって、多くの大学が厳しい経営状況に陥る中、防衛省ファンディングに頼ろうとする動きが、ここにも及んできたということです。
これに対して長野県の市民の方々が、再考を求めて声を上げました。


12月20日-26日に賛同者を募集しました。この短い間になんと、500人を超える個人と77の団体から賛同が寄せられました。

長野県内では、学生・卒業生や元学長たちも声をあげています。



大学の経営状況が厳しいことを、学生たちも理解しています。だからこそ、軍事研究への応募解禁が、学生や教職員への説明がないままに進められていくことに懸念をもち、大学運営に必要な経費を国がしっかりと支出することを求めていくようにという要望をしています。

なお、上の記事でお名前が挙がっている元学長3名のうち2名は、私も在職中にお世話になった方々です。お人柄や考え方はそれぞれだと思うのですが、昭和10年代後半に生まれた方々(戦争を覚えてはいないが身近にあった方々)にはある程度共通して、軍事研究が大学に入り込もうとしてくることに対して「これは良くない」と察するセンサーのようなものが、埋め込まれているのかもしれないと思ったりします。石破前首相がよく、「あの戦争を知っている人が生きている間は大丈夫だけれども…」という田中角栄氏の言葉に言及していましたが、そのことをまざまざと感じました。
いずれにせよ、信州の人々は信州大学が大好きです。大好きだからこれからも、人類の福祉と平和を追求する学問を実践し、若い人たちを育ててほしいと思っています。その声に、答えてほしいと願います。
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西垣順子<大阪公立大学 高等教育研究開発センター>
滋賀県蒲生郡日野町生まれ、京都で学生時代を過ごす。今は大阪で暮らしているが自宅は日野にあり、いずれ帰る日のための準備を模索中。老若男女、多様な背景をもつ人たちが、互いに互いのことを知っていきながら笑ったり泣いたり、時には怒ったりして、いろんなことを一緒に学びたいと思っている。「地域がつくる子どもの居場所(サードプレイス):不登校になっても孤立しないまちづくり」(晃洋書房)、「学生と考えたい『青年の発達保障』と大学評価」(晃洋書房)(いずれも共編著)など。


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