 使いづらいトイレは改修すべきですか?
使いづらいトイレは改修すべきですか?
これまで住宅改修の話をして来ましたが、トイレは様々な福祉用具やグッズを活用することで、改修しなくても不便が解消されたり、より快適に排泄することが出来ます。今回からは排泄に関連するものを紹介していきます。便座の座面は硬いのでお尻が痛くなることがありますが、上に敷くことが出来るクッション性のあるものが色々あります。排便に時間がかかる人は、こうした柔らかなものを使うと座っているのが少しが楽になります。まずは100円ショップなどで見かける冬場の冷たい便座に貼り付けるボアのついた様なカバーでも値段が安くて良いと思います。けれども、もっともっと柔らかいのが良いと思った時には介護ショップで「やわらか便座」などの商品名で売られているものを試してみるのもおススメです。今は暖房便座が普及していて、冬でも暖かい便座が少なくありません。でも硬いんです。硬いと座骨が当たって痛いですし、痩せていたら血行を阻害します。それは栄養状態が良くない人の床ずれのリスクにもつながる場合があります。要はお尻が痛くてちゃんと座っていられないので、クッション性が大事だということです。
又、柔らかく厚みがあるものを選ぶと、床に足が届きにくいことがあります。薄いものを選んでも膝から下が短くて足がつかない方がおられると思いますが、普段は便座の付け根にしまっておいて、必要な時に少しだけ前に出すことが出来る足置き台があります。普通の踏み台でも良いんですが、付け根に合わせてくびれているので、邪魔になりません。これが案外いきみやすかったりして便利だという方もおられます。

※「高齢生活研究所」所長 浜田きよ子さんの排泄や福祉用具にまつわる話を、毎月紹介しています。前回はこちら。排泄や介護に関する相談は排泄用具の情報館「むつき庵」まで。
