土作りの為に育てている緑肥植物、背丈が3m近くになる。うっそうとしたその草藪は、小動物たちの一時の住処となる。しかし、刈り取りの時期となった。土作りの為にそれを粉砕しトラクターで土にすき込むのだが小動物達にとっては環境が一変してしまう。土が露になり隠れ場所を失った小さな蛙が、一斉に飛び出した。最近減ったなと思っていたツチガエルガ大量にいた。今年生れたばかりの小さな蛙が同じ方向を目指して移動を始める。身を隠す場所を求めているのだろう。農耕地では、耕したり水を張ったりと環境が一変してしまう事が年に何回か起こる。それに対応した動物が、生き残っていると言える。ケリももともと河川敷の洪水域で営巣する性質があったそうで田と言う環境に適応出来た様だ。あの大量の蛙たちも何か虫を食べていたに違いない。隠れ場所を失った蛙たちは、今度鳥のえさとなる。一見食物連鎖の様だが、ここに人の営みが関わっている事を再認識した。
京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら。