全ての野菜が収穫し終わった畑に不自然に残るほうれん草の茂み。1メートル四方の小さな茂みが小鳥たちを守る最後の砦。私の命のある間、自然から借り受け生きる為の野菜を育てる畑は、太古の昔から他の生き物たちにとっても生きる場所である。その小さな砦は、おこがましい言い方になるが私なりの自然に対する配慮だ。農薬を使わず野菜を育てる事も自然に対する悪影響を出来るだけ小さくしたいからだ。野菜の安心・安全は、そのおまけ。畑から他の生き物を排除するのではなく、配慮することで得られる掛け替えのないギフト。
京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら。