大阪・関西万博が始まりました。開催初日は混雑に荒天が加わって、結構な混乱と混雑があったと報じられています。今回の万博には運営上の懸念(安全性の懸念)や開催地決定に関する疑念が指摘されています。とはいえ、初日の混雑に関する各種批判に対しては、少々違和感がありました。だって、このような大型イベントに混雑はつきものですよね…と思ったのです。とはいえ、開会から2週間ほどが経過し(4月27日日曜夜にこの記事を書いています)、いわゆる「空飛ぶ車」(有人ドローンまたは単なるヘリコプター)のデモ飛行中にプロペラが落下するなどの事故がおきたりもしているようです。怪我人などは幸いにしてなかったのですが、この状況の意味するところについて、元アナウンサーでパイロット免許も持っているコモさん(子守康範さん)が毎朝やっているYou Tubeラジオ「朝刊チェック」で詳しく解説していました。
さて、初日の混雑の話に戻ります。大型イベントに混雑はつきものだと思いますが、問題は「並ばない万博」というスローガンを政治家たちがある意味で「勝手に」宣言していたことではないでしょうか。「できるだけ」並ばなくても良いように、様々な工夫がされていたことは確かであるようです(その結果、チケットの購入手順が非常に煩雑になってしまったようですが)。とはいえ、それが非常に難しいことは最初から分かっていたはずです。「できるだけ並ぶ時間が少なくなるように工夫をしました」と正直に言っておけば、来場者の方々も運営者の側も、行列発生を見越した上で準備をしてきたでしょう。何度も言いますが、大型イベントに行列ができるのは「普通のこと」ですから。
そしてこの光景、政治家が無茶なスローガンと締め切りを設定して、結果が大混乱になるという光景は、過去にもあったなと思います。2020年から導入される予定だった「大学入試改革」です。大学入試共通テストでの英語の民間試験活用、国語の記述式問題の導入、そしてe-portfolio導入の3本柱を2020年から始めるようにと、当時の安倍政権が一方的に命令したのです。現実には実施できるはずのない内容で、現場を担当する労働者の方々は大変な思いをさせられたと思います。また、受験生たちも文科省前でデモをしたりして反対し、入試日程が迫りくる11月になって延期が発表され、最終的に中止、断念となりました(当時はカナリア倶楽部でも、何度も紹介しました)。
技術的にも予算的にも不可能な目標を、あらゆる諫言に耳を貸さずに、締め切りとなる日程を区切って政治家が一方的に命令すること、そういうことを、政治のリーダーシップだと思っているような気がします。それって普通に勘違いなのでは? と思うのですが…
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混雑よりもスローガンが問題
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