昨年キノコバエの食害らしき被害を受けた畑での同じ作型のほうれん草は、今年は、上手に育った。無為自然に人為を加え生じた結果に報いを受ける。農業とは、そういう行為なのだと思う。昨年は、それが上手くいかず、今年は、それが上手くいった。では毎年上手くいった方法を繰り返せば良いように思うが、事はそう単純でもない。無為自然とは無常である。毎年違うし刻々変化する。無為自然に適度な人為を加え食べる物を少しだけ頂く。しかし、適度な人為を図るのと人の欲を抑制する事はなかなか難しい。
京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら。