肥料小屋で肥料の仕込み作業をしていると関西ケリ研究会のご夫婦が来られた。ケリのグッズを作ったのでそれを私に下さった。リアルなケリとケリのマスコットの缶バッジだった。ご夫婦のケリに対する愛情あふれる缶バッジだ。しばらくの間お話をすることが出来た。「田中さんの肥料小屋が、鳥たちの冬のえさ場になっている様です。雀が沢山来てますね。」私もそれは、知っていた。「それを狙ってハヤブサがすごいスピードでここに突っ込んで来るんですよ。その後には、雀の羽だけが散らばってます。」などと目撃談を話した。近隣の田んぼは、より収益の高い葱畑にどんどんと変わって行く。田んぼを住処や子育ての場にしているケリにとって住みにくい時代になり、その生息数も減っているそうだ。米の価格が高ければ田んぼの減少にも歯止めが掛かる。しかし、消費者の懐事情は、悪くなる。事は、単純ではないが、缶バッジのケリの姿が、ケリの遺影になってしまわない事を強く望む。
京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら。