ベッド周りに設置すると良いものを紹介した時に、畳の部屋で足が滑らない様にピタッと動かないシートがあるとお話ししました。畳の部屋にベッドを置いている高齢者も少なくありません。でも、出来ればベッドを置くのは、畳ではなくフローリングの部屋の方が良いでしょう。仮に将来、車椅子になった時に畳の部屋は車椅子が動かしづらく、フローリングの方がスムーズです。畳に布団はとても相性が良いのですが、身体機能が低下してくると、布団から起き上がるのが大変になります。
部屋の広さにもよりますし、夫婦で2台のベッドを置いているなど、色々なケースが考えられますが、一般論としては、ベッドの左右に通れるだけの幅を空けておいたほうがよいと思います。シーツの交換などをするときにも、その通路は役立ちます。
また軽い障害(片麻痺など)を抱えたときに、介護度2以上でないと介護保険では介護ベッドを安価で借りられません。そんなときに、どちら側にマヒがあってもベッドから楽に出られることが大切です。ベッドは簡単には動かしにくいモノという前提で考えれば、片方を壁際に寄せたりするのではなく、ベッドの左右を両方とも空けておくことをお勧めします。
※「高齢生活研究所」所長 浜田きよ子さんの排泄や福祉用具にまつわる話を、毎月紹介しています。前回はこちちら。排泄や介護に関する相談は排泄用具の情報館「むつき庵」まで。