自動車は点検してても突然に…

「天災は忘れた頃にやって来る」というのは,物理学者の寺田寅彦の言葉らしいですが,最近は,自然の猛威が次々と襲ってくるので,忘れるどころか,状況を理解して対応する前に次のことが起こる・・・というような気がします.

地震から始まった1年も,もうすぐ終わりです.

 

ところで,私の先日の経験をお話させてください.

先日,朝7時過ぎに仕事先へ向かうために,高速道路を車で走っていました.途中,見たこともないランプがついて,ほぼ同時にいくつかの警告メッセージが車に表示されました.

なんだかよくわからないままに,私の車は速度が50Km台しか出ないようになり,どんどんゆっくりになってきました.
これはなかなか,恐ろしいことです.頭の中で,何が起こっているのかを考えましたが,車に異常が起こっている以上のことはわからず,このままだと車が止まるかもしれないという考えが浮かびました.

とりあえず,高速道路を下りなければ,と思い,幸いすぐに出口があったので高速道路を出て,近くのファーストフード店の駐車場に入りました.

 

まだ7時過ぎ,ディーラーが開くのは10時,私の仕事は8時半から….

どう考えても間に合いそうもないので,仕事仲間に「どうなるかわからない」という心細い連絡をいれて,次にスマホで車の状態を確かめようと,警告メッセージを検索しました.

すると,車メーカーのWebサイトで「時間外のトラブルの連絡先」というのがあるのを見つけました.

そこに電話をしてみると,車の状態を聞いてくれ,修理が必要と言われ,搬送先ディーラーの確認がなされ,保険会社を確認され,保険会社にそのまま連携されました.

続いて,車の引き取りの手配がなされ,「私はここからどうやって移動すれば・・・」と心細い質問に「タクシーを利用できますよ」と答えてもらい,さらに,保険で代車特約をつけていたので代車を仕事先まで持ってきてもらえることになりました.

 

しばらくして,トラックが来て私の車は乗せられていきました.

私はひとまずタクシーで仕事先に1時間遅れで合流しました.

午後には代車が私のいる場所まで届きました.

 

なんと素早い対応なのだろう,と,びっくりしました.

車メーカーが時間外に故障で困る人に備えてくれていること,その窓口があるというのをわかりやすくネットに表示してくれていたこと,電話を掛けたらオペレーターが優しく丁寧にしかし手際よく段取りをしてくれたこと,車を引き取りにきてくれた人も優しかったこと,保険会社の窓口も私が困らないように対応を提案してくれたこと,などなど,大勢の人の対応に助けられました.

 

もちろん,車メーカーの電話窓口や,保険会社の受付担当にはマニュアルがあり,私のような要望は良くある話なのでしょう.でも,そのマニュアルだけでなく,次々と連携されていくなかで,ベルトコンベアーのように対応する人は変わっていったわけですが,みなさんの感じが良かったのが,大きな幸いでした.

 

非常事態で不安になっているときは,対応は大勢の専門家が入れ代わり立ち代わりするものかもしれません.

支援をつないでいく,というのは複雑な制度が絡んでいる現代では,効率よく確実に支援をおこなう方法でもあると思います.

それはそれでいいと思いますが,同時に,つながっていく人それぞれが,上手にバトンを渡しながら,利用者の不安や心配事に関心をもって暖かい態度で接することは大切だなぁとおもう,経験でした.

 

車がいまだに代車なのは,ちょっと困っているのですが,でも,いい経験だったなとおもいます.

 

この一年,読んでいただいてありがとうございました.

災害への備えは,進みましたか?

お正月の準備とともに,卓上コンロをお持ちの方は,カセットガスを1本多めにご用意ください.

お水を買う時は,1本多めに買っておきましょう.

では,みなさま良いお年をお迎えください.

私は兵庫県の明石市に住んでいるのですが,隣接しているのは神戸市,加古川市,播磨町,稲美町があります.そのうちの播磨町にある駅のロータリーでは,年末になると,毎年派手なイルミネーションが登場します.私は中でも,この「胸アツ!」看板が気に入っていまして,見るたびにテンションが何故か上がります.この「胸アツ」という言葉は,調べてみると2010年ごろから使われだしたネットスラングなようです.私自身がネットを結構使っていた方なので,見慣れた言葉であり,その言わんとしている意味がよくわかります.ちなみに,播磨町は面積としては兵庫県内最小ですが,海も遺跡公園もあり,新聞の父といわれるジョセフ・ヒコの出身地でもあります.イルミネーションはこの時期の夜だけですが,ぜひお近くにこられたら,駅を降りて遊歩道と遺跡公園へお散歩してみてくださいね.

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About 森保純子 139 Articles
兵庫県在住。「福祉×ICTで、毎日を安心安全に、心豊かに。あなたに寄り添う相談援助」をモットーに『森のすず社会福祉士事務所』開業。成年後見等による高齢者・障害者支援、認知症の方と家族の支援ならびに防災と福祉の地域啓発活動、スクールソーシャルワーカー、各種研修講師などの活動に取り組んでいる。2022年から同志社大学社会学研究科の後期課程博士課程院生。カレーと豆好き。犬大好き。社会福祉士、公認心理師、防災士。介護支援専門員。第1種大型自動車免許、2級FP技能士、第2級アマチュア無線技士。