ベッドの枕元にマットレスと同じくらいの高さか、少し低めの台を置いておくと、スマホやリモコンなどいろんな物が置けて便利です。手すりまではいらないけれど、物を置く所が欲しいという人は多いと思います。そんな時にわざわざ高価なキャビネットを買わなくても、椅子を傍に持ってきても良いですし、私はダンボール製で組み立て式の高さ40センチほどの小さな物入れをベッド脇に置いていて、結構重宝しています。それに体重をかけないのであれば、100円ショップで売っている様なプラスチック製のボックスでも良いでしょう。要は手に取りやすい高さがあるもの。あまり低いと意味がないので、マットレスの高さに近いくらいまであって、上に物を置けるものを置いて下さい。身近なものはやはり椅子ですね。もしベッドの高さがその人に合っていない様なら(※ベッドの高さについてはこちらをご覧ください)、ズボンを脱いだり履いたりする時に椅子の方に座れるから安心です。丸椅子でも良いし、背もたれのある椅子なら背もたれを枕側にしておけば邪魔になりません。椅子や台が傍にあると、寝る前にはずしたメガネや腕時計、読みかけの本を置いておき、必要な時にすぐ手にとることが出来ます。
他には万一地震が起きた時に窓ガラスが割れる危険がありますが、ガラスを踏んでも大丈夫な室内履きというのがあります。そうした室内履きが傍にあると良いかも知れません。懐中電灯もあれば安心です。環境によりますが、いざという時を考えて、その人にとっての必要なものを置いておくと良いでしょう。朝、起きた時に水分補給して、口を少しキレイにするのも大事ですから、枕元に水分もあれば良いと思います。
※「高齢生活研究所」所長 浜田きよ子さんの排泄や福祉用具にまつわる話を、毎月紹介しています。前回はこちら。排泄や介護に関する相談は排泄用具の情報館「むつき庵」まで。