DWATをご存じですか?

DWATをご存じでしょうか?

ディーワット、と発音します。これは、災害が起こったときに派遣される「災害派遣福祉チーム」を意味します。

DWATは「Disaster Welfare Assistance Team」の頭文字を集めた単語です。

おそらく、災害が起こったら医師など医療のスタッフが駆け付けるDMAT(ディーマット:災害派遣医療チーム Disaster Medical Assistance Team)はご存じの方が多いと思うのですが、DWATはまだまだ知られていないのではないかと思います。

DWATは社会福祉士や精神保健福祉士など、福祉に関連する専門職で構成され、災害が発生した際に派遣されます。現在は都道府県ごとに立ち上げが進み、派遣の実績も増えています。厚生労働省が発表している令和5年の報告書では、令和2年の調査ではすでに47団体が災害時の福祉支援体制の構築に取り組み、派遣を開始している団体は40団体になったそうです。その後も構築や派遣、さらに派遣される専門職の育成が進んでいます。

ところで、「災害が起こったときに、福祉チームは何をしにくるのだろう?」と不思議に思われるかもしれません。医療チームは、災害で被害に遭った人の救命に駆け付けます。では、福祉チームは?

DWATの活動の詳細は多岐にわたります。災害が起こった地域では、避難所にきて生活している人や、家にいる人がいますが、いずれも普段と介護・福祉サービスの利用状況が変わってしまい生活に不便さが生じやすくなります。そこで、何らかの支援を必要とする人への生活には、より配慮が必要な状態になります。また、普段は支援を必要としない人も、生活環境が大きく変化することで、支援が必要な状態が起こっている場合もあります。無理を続けていると、体調を崩して命を落としてしまうなど、二次被害も生じます。DWATは、このように避難所等で何らかの生活や心身への配慮が必要な人に対して、状況を確認し、必要な支援が届くように、地域の支援資源や他の専門職らと連携していきます。

災害が発生すると、ひとまずは身を守り、命を守る行動をとらなければなりません。そして、それが出来たら、その直後からは、その環境の中での暮らしが続いていきます。避難所からすぐに日常に戻れると良いのですが、大きな災害の場合は生活環境を立て直すために時間を要することもあるでしょう。その間の変化の中で、DWATは生活を続けていけるようにサポートします。

普段はDWATの活動を目にすることはないと思いますが、支援体制の構築は進んでいます。地域のイベント等に出展していることもあるかもしれません。そんな時には、DWATについて興味を持っていただければありがたいと思います。

先日、オンライン本屋さんで古本を買いました。あまり深く考えずに、上下巻ある本の上下を買いました。それぞれ別の古本屋さんから買いました。届いてみると、写真のような上下巻が揃いました。上巻は昭和39年(1964年)の第7刷。 下巻は1998年の第34刷。 もともとは、昭和32年発行の本なのでかなり古いので、今なら第何刷になっているのでしょうね。それにしても、すごく時間差のある上下巻ですが、当然、上は上としての、下は下としての内容が記載されています。どんな人が読んでいたのか・・・。私は、古本を買ったときにラインが引いてあったり、メモが書き込んであるのを見るのが好きです。前の持ち主が何を学ぼうとしていたのかが垣間見えるのが、好きなのです。しかし、残念なことに、この2冊には書き込んだ跡は有りませんでした。

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兵庫県在住。「福祉×ICTで、毎日を安心安全に、心豊かに。あなたに寄り添う相談援助」をモットーに『森のすず社会福祉士事務所』開業。成年後見等による高齢者・障害者支援、認知症の方と家族の支援ならびに防災と福祉の地域啓発活動、スクールソーシャルワーカー、各種研修講師などの活動に取り組んでいる。2022年から同志社大学社会学研究科の後期課程博士課程院生。カレーと豆好き。犬大好き。社会福祉士、公認心理師、防災士。介護支援専門員。第1種大型自動車免許、2級FP技能士、第2級アマチュア無線技士。