小中高校生の皆さんは,2学期が始まって3週間が過ぎた頃です.夏休みは終わったのに,連日30度を超える暑さが続き,学校に行く生活リズムの再開は,より一層身体と心に負荷をかけているような気がします.
昭和や平成の前半に学生時代を過ごした人は,自分の子ども時代を振り返ると,「夏はこんなに暑くなかった気がする」と思われるかもしれません.気象庁がWebサイトで公開しているデータを見てみると(気象庁 | 日本の季節平均気温偏差(℃) (jma.go.jp)),1991年から2020年の30年間の平均を基準とすると,どうやら夏場は2016年以降は常にプラスの値をとっているようで,特に2023年は1.76度,2024年も1.76度と,他の年より大きくプラスなのです.とにかく,昨年と,今年の夏は特に暑いようで,今の時点で昔を振り返ると,「昔はもっと涼しかったな」と思うのは当たっているようです.なお,2000年より以前は,夏場の気温は基準値よりもマイナスになっている年の方が多いので,時々「今年は暑い!」という年があったものの,概ね,ここ最近よりは涼しい夏だったのでしょう.
さて,地球が温暖化しているというのはよく聞く話で,今年の夏は,そうなんだろうなぁというのをより一層実感し,巨大になった台風が迷走するのをみて,大変なことが起こっていると感じるわけですが,地球の温暖化傾向を即座にとめる方法はありません.スイカを冷蔵庫に入れるように,地球ごと冷やす方法はありません.自然というのはとても大きく,人間が自然をコントロールしているのではなく,人間も自然の一部でしかないという風にも思います.
しかし,幸いなことに,私たちには,不完全でも予想をし,過去を記憶したり記録したりし,そこから学び,さらにまた予想をし,他者と共に考え,情報を交換し,協力して何かを作り,一人ではできないことを,大勢で,何世代にもわたって行うことが可能です.
9月は防災月間です.9月はもうすでに2/3過ぎているので,「備えの確認も万全!」という方は,素晴らしいです.「備えなんてやっていない」という方は,ぜひ今月中を目標に少しでも備えましょう.まずは,ハザードマップを手に入れるところから始めてください.
そして,「備えの確認は万全にできている」という方は,ちょっとだけお節介をして,周囲のお友達,ご近所さん,離れて暮らす親や子や親せきに,「何かあったときの備え,してる?地震がきたら,どういうことするの?避難するときはどこに避難するの?住んでいるっ場所って,川や海が近くにある?裏の山は大丈夫?」という話をしてみてください.自分がしている備えを伝え,他の人がしている備えを知って,良い備えだと思うことは,真似をしてみてください.
備えすぎることはありません.少しづつ続けていきましょう.