里芋の土寄せ作業をした。2週間ほど前、除草とスズメガの幼虫退治をした畑だ。芯まで喰われてしまって見る影もなかった株にも小さな芽が出て葉を広げ始めていた。梅雨に入りしっかり雨も降ったので里芋は、元気を取り戻しつつある。先週息子が2回目の除草をしたが、また生えて来た。雨の日も多いので油断はできない。展開し始めた小さな里芋の葉をよく見ると1mm程の黄白色の小さな粒が付いている。スズメガの卵だ。また現れたか。息子が孵ったばかりの小さな幼虫を見つけた。こちらも油断できない。頻繁に様子を見て見つけては退治を繰り返さなくてはならない。生産性の向上には程遠い仕事だが文句一つ言わず働く息子を評価したい。私の子供達が通った幼稚園には、「心して育てよ 日本の子らを」と書かれた園長の書が掲げられていた。もうずいぶん前に亡くなられてしまったが坊主頭に小さな歯の並んだ先生の笑顔が、言葉と共に思い出される。
「心して育てよ!」 「はい、心して育てます。」
京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら。