暑さもいよいよ厳しくなってきた。夏野菜も少し辛そうだ。茄子を食害するテントウムシに似たテントウムシダマシの数が増え収穫できるキレイな茄子の歩留まりが悪くなってきた。また茄子の実に穴をあける芋虫も増えて来た。見つけて捕まえる以外に駆除の手段のない私達には、厄介な虫だが面白いこともある。茄子の木の近くに置いてあった収穫用のコンテナに土の塊が付いていた。洗い流そうと水をかけるとその土の塊の中から茄子を食べる芋虫が10匹ほど塊になって出てきた。動きは鈍いが生きている。その時点でツチバチの仲間の巣ではないかと思った。卵から孵った幼虫の為に親蜂が、芋虫を生きたまま巣に閉じ込めたのだ。動きが鈍かったのは、麻酔のような成分を注入されていたのだろう。あるいは、その芋虫には、もう卵が産みつけられていたのかもしれない。通常の畑では、見ることの出来ないものを見ることが出来て喜ばしく思うが、歩留まりの悪さを補うに至るかは、疑問だ。息子は、壊してしまった巣を水で捏ねた土で修復し物陰にそっと戻していた。
京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら。