こころ野便り~自然からの声 その3

今年最初の種蒔きは、2月4日だった。その野菜が収穫で来るようになったのは4月の上旬だったが思うような収穫量にはならなかった。寒かったにもかかわらず生育の初期から葉に小さな穴がたくさん空けられてしまった。この寒い時期にいったいどんな虫がいたというのか。食害の様子から見てキスジノミハムシだと思ったが、その後成虫の姿はあまり見かけなかった。暖かくなってからその被害は、ほぼ出ていない。いったいどんな理由が有るのだろう。穴の空いた野菜を収穫しながらいろいろ理由や対策を考えるが答えは見付からない。春本番を迎え心地良い気候の中、初夏に向けて逐次種を蒔いて行かなくてはならないが対策を見出せないまま不安が募る。しかし、5月に入って虫達の活動が活発になる季節にも関わらず害虫の食害はほぼ無くなった。例年より早い入梅。しとしと降る雨の中今季最後の菜っ葉の収穫しながら「辛かったけれど農薬に頼ることなく、野菜の生育を見守ることが出来てこれで良かったな」と思っている。それにしても何でだろう。自然からの声を聴く耳は、まだまだ持てていないようだ。

京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら


Warning: Use of undefined constant php - assumed 'php' (this will throw an Error in a future version of PHP) in /home/canaria-club/www/wp-content/themes/mh-magazine-lite/content-single.php on line 21

Warning: Use of undefined constant php - assumed 'php' (this will throw an Error in a future version of PHP) in /home/canaria-club/www/wp-content/themes/mh-magazine-lite/content-single.php on line 30