こころ野便り~廃菌床 その2

河川の氾濫で出来た肥沃な三角地帯や扇状地で農業が始まったが、同時に河川の氾濫や洪水に悩まされることになる。高い堤防を築く事により洪水の被害は減らせたが、農業にとっては新鮮な土壌の供給が無くなり人為的な養分の供給が必要となった。それが発展し現代の施肥技術に繋がったと考えている。より自然に近い施肥方法をとるのが有機農業だと思っている。無施肥と言う方法も有るが先に述べた理由で余程良い条件が揃わないと難しいのではないかと思っている。施肥と言っても3大要素もしくは5大要素を必要十分に与えるだけではなく微量要素と言うものも必要だ。それらは、岩石の風化によって解放され供給されるもの又樹木が地下深張り巡らされた根から吸い上げ落葉として地上に供給するものそれらが、河川を通して耕作土壌に供給されてきた事を考える。すると落ち葉堆肥を施用する事も理にかなっているが、畑の中ではなかなか分解しない木質部分をキノコの菌糸で分解したのち畑に施用する事も理に適っていると言えないだろうか。キノコは、森と畑の仲介者だ。

京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら

 


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