両手にスキーのポールを持って歩く人を見かけることがあります。杖が苦手な人も、あれなら良いのではないでしょうか?
スキーのポールを左右の手に持って歩行運動をするのは「ノルディックウォーキング」というスポーツです。元々はスキー選手が夏の体力維持、強化の為に始めたトレーニング方法で、エネルギー消費量も多く、脚力もつきますし、手も使いますから、筋力アップの効果もあります。行う場所も出来ればアスファルトではなくて、土の地面の方が良く、杖を持つのとは多少意味合いが違いますが、スポーツだからやってみようと思う人もおられる様です。行う時はただ単にポールを持って歩くのではなく、きちんと練習をした方が良いので、教室に通ったり、ポールを購入した際にDVDなどが付いていれば視聴してからやった方が圧倒的に効果があります。10年程前からノルディックウォーキングがブームになって、愛好家のサークルがあったり、実は私もやっています。
杖は便利なのですが、福祉用具を使うことに消極的な高齢者が多いのが現状です。実際に腰痛が起こって、お医者さんから「杖を使いなさい」と言われて、それでも使おうかどうしようか迷う感じでしょうか。ハイキングなどお出かけする時に携帯用の杖を鞄に入れておくと意外と便利ですし、元気なうちにオシャレな杖を試してみて欲しいのですが、なかなか使ってもらえません。その意味では、スポーツの日も近いことですから、スポーツとしてノルディックウォーキングを始めてみるのも良いかも知れません。
※「高齢生活研究所」所長 浜田きよ子さんの排泄や福祉用具にまつわる話を、毎月紹介しています。前回はこちら。排泄や介護に関する相談は排泄用具の情報館「むつき庵」まで。