憲法を知ることから始めよう~「日本国憲法」朗読シリーズのお知らせ

今日5月1日から「憲法週間」が始まりました。カナリア倶楽部では「カナリア朗読劇場」で様々な小説の朗読を行ってきましたが、新たに5回シリーズで日本国憲法の条文の朗読を予定しています。

夏の参院選の結果次第で改憲の動きが具体化していくと予想されますが、私自身も含めてそもそも条文にどんなことが書いてあるか知らない人が殆どで、知らずに雰囲気で護憲、改憲というのは危ういと感じています。そこで、労働学校や看護学校で憲法講座を教えている関西勤労者教育協会副会長の中田進さんに監修をお願いし、知っておきたい条文を選んで頂きました。中田さんは「9条改憲派は戦争したくないから改憲しようと主張している。護憲派も改憲派も平和を守って欲しい気持ちは同じ。分断させられてはならない、話し合いが大切」とおっしゃっていました。耳で聞く日本国憲法を企画したのは、そうした改憲論議の一助になればとの思いからです。

カナリア倶楽部には護憲派も改憲派もいます。憲法朗読を企画した私自身は護憲派で京都府職労連が発行した「ポケット憲法」を持ち歩いた時期もありますが、あまり熟読しないまま冊子はくたびれていきました。護憲派と言いつつ、実はよくわかっていないと今回企画してみて、改めて感じています。改憲派の人達も改憲派の論客の言葉に「なんとなくその方が良さそう」と思っているだけかも知れません。個人的には9条改憲より「緊急事態条項」の方が格段に危険だと思っているのですが、護憲派の9条信仰というのか「護憲=9条改憲反対」で、9条のことばかり絶賛するのも気になっています。緊急事態条項はコロナ禍で出された「緊急事態宣言」と混同しがちですが、全く異なる性質のもの。憲法朗読シリーズを始める前に、報道ステーションのこちらの動画は是非ともご覧頂きたいと思います。以前も紹介しましたが、ギャラクシー賞を受賞するなど高く評価されたもので、何度も見て、理解しておきたい内容です。

改憲に向けた動きは着々と進んでいますが、殆ど報道されません。

憲法審査会ではCM規制等が含まれない国民投票法改正案が強行採決されるなど、暴走しています。大量のCMや改憲コメントを流して世論誘導するだろうことはウクライナの報道を見ても予測できます。

きちんと議論して、国民が理解したうえでの改憲なら良いでしょう。国の在り方を決める憲法を国民がよく知らないまま変更していいのか。「ポケット憲法」には「憲法を議論することは自由である。しかし守らねばならぬ日本国憲法が厳としてあることを知らねばならぬ。このごろ憲法を論議して憲法を無視している者のあることは遺憾というより情けないことである」という蜷川虎三の言葉が記されています。まずは憲法を知ることから始めましょう。(モモ母)


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