はいせつよもやま話~スライディングシートを上手く使って介護を楽に

自分では動けない状態の人を、ベッド上で楽に移動させることが出来る「スライディングシート」は、とても便利な福祉用具です。滑りがよいので、介護が必要な方を力任せに引きずることなく身体を動かせ、介護者のみならず、介護が必要な方にも心地よい用具です。
ただ、スライディングシートを使うには練習が必要で、寝ている人の下に入れようとしても、慣れないとなかなかうまく入れることが出来ません。使い方を覚えて、練習してこそ、用具はその力を発揮します。訪問看護師さんやヘルパーさんに使い方を教えてもらわないといけません。
ずっと以前は輸入物が中心だったので高価でしたが、最近は値段も手頃です。但し、値段によって大きさや滑り方が違います。そして大きいと扱いにくいこともあります。どのような体格の人を、どのようにベッド上で動かしたいのかを考えて選ぶことが重要です。
「わざわざ買わなくても、大き目のごみ袋などを切って代用すれば良い」と、介護者に薦める方もおられますが、それはいい助言とは言えません。私たちも色んなごみ袋で試したことがあるのですが、元々そうした目的で使うものではないので、うまく滑るものもあれば、メーカーによって滑らないものもあります。耐久性も全然違いますから、圧倒的にスライディングシートを使った方がスムーズです。ごみ袋で人を扱うのもよいとは言えません。24年前にデンマークに行った時に、どのヘルパーさんのポケットにもこのシートが入っていました。用具を上手く使うことで、介護は変わります。

「高齢生活研究所」所長 浜田きよ子さんの排泄や福祉用具にまつわる話を、毎月紹介しています。前回はこちら。排泄や介護に関する相談は排泄用具の情報館「むつき庵」まで。


Warning: Use of undefined constant php - assumed 'php' (this will throw an Error in a future version of PHP) in /home/canaria-club/www/wp-content/themes/mh-magazine-lite/content-single.php on line 21

Warning: Use of undefined constant php - assumed 'php' (this will throw an Error in a future version of PHP) in /home/canaria-club/www/wp-content/themes/mh-magazine-lite/content-single.php on line 30