ゴールデンウイークが始まりましたが、今年もステイホームの連休となってしまいました。「カナリア朗読劇場」春の新作は、芥川龍之介が1918年(大正7年)に発表した「蜘蛛の糸」を3回シリーズでお届けします。教科書にも掲載され、多くの人が一度は読んだことがあると思われる作品です。
けれども大人になって再び触れてみると、文章の美しさや描写の見事さに改めて気づかされます。そして、耳で聴くと情景が目に浮かんで、作品の魅力が一層際立つように感じられます。朗読の世界が、家で過ごす時間を少しでも豊かにする一助となりますように。フリーアナウンサー塩見祐子さんの朗読でお楽しみ下さい。
尚、児童向けの小説ですが、大正時代に書かれたこともあって、今ではやや難解な言葉やあまり馴染みのない言葉も出てきます。「金色の蕊(ずい)」の「蕊」はおしべとめしべのこと。極楽に咲く蓮の花のおしべ、めしべは金色で、何とも言えない良い匂いを漂わせているのでした。イラストからもその様子が浮かんで来るようです。
※その2は5月14日(金)の公開を予定しています。