時計の振り子は、一定のリズムで正確に時を刻む。しかし振り子の先にもう一つ振り子を付けた二重振り子は、性質が一変し予想不可能な動きとなる。○(まる)と言えば「まん丸」をイメージするが、普通は少し凸凹であったり楕円であったり、真円と言うのは、非常に特殊な状態である事に気付く。今年は、全てが丸く治まる平穏無事な世の中が、実は、非常にまれな状態ではなかったかと思い知らされた。これを平和ボケと言うのかもしれない。円が崩壊しない為にも中心を一定の範囲内に収め確率的な予想を柔軟性を持って受け止めることが大切なように思う。具体的には、出来るだけ自然の摂理に軸足を置いた農的暮らしも答えの一つではないかと思う。二重振り子の動きを見ているとまるで生きているかの様だ。
京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら。