この本は、著者がかかわる要介護のお年寄りの姿を子供むけに語っているもので、
読み始めるまでは若干、気が重かったのですが、ひきこまれて、一気に読んでしまいました。
登場するおあちゃん、おじいちゃんの博多弁がとても、ぬくもりがあります。
ひとりだけ、江戸っ子のおじいちゃんがいてべらんめぇなのも、なんだか楽しかったです。
ぼけたおばあさんが、別のぼけたおばあさんのために謝ってあげている
そんなエピソードの暖かさもいいなと思うのでした。
自分にもいつかそういう日が来るとしたらどんなふうにその症状が出るのだろう。
「いつも買うそのお店の袋にはいっていないリポビタンDは、効かない」
そういって譲らないおばあさんの気持ちがすごくわかってしまう自分は、もうボケはじめているのかも。
介護は頭で考えている以上に、身体を使う面もあって、
著者もあえて言わないけどそれはそれは大変なんだろうと思います。
自分もじわじわお年寄りに向かっています。
いろいろ困難はいっぱい、でも笑えてくる、そこから生まれる元気をたくさんもらえた本でした。
画像の本とは出版社が違いますが、現在は新曜社から出版されています。(なつの おやすみ)