新型コロナウイルス感染症の拡大が続いています。非常事態宣言も出される中、毎日どうやって過ごせばよいのか…?と、私自身も戸惑っているのが正直なところです。でもこんな時こそ、現象を広い視野から理解することは重要でもあり、助けにもなると実感しています。今日はそういう観点から、いくつか記事を紹介したいと思います。
(どの記事も結構長いです。こういう時私は、ブラウザの読み上げ機能を使います。日本語の読み上げはイマイチですが、画面で全部読むことに比べると疲労度が全く違います)
まずは協生農法を提唱・実践している船橋真俊さんの記事。専門性の高い話なのだと思いますが、「吾輩はウイルスである」とウイルスの視点に立って、私たちがどう生きる必要があるかがわかりやすく綴られています。ウイルスは宿主がなければ生きられませんから、本当は人間を大事に思っています。だから毒性の低いタイプへと進化するほうが、人間にもウイルスにもオトク。でもそうならないことがあるのはなぜか?今回はどうなるのか?
ソニーSCLの船橋真俊氏の新型コロナに関する寄稿。
最近読んだ中で、最も素晴らしいhttps://t.co/WjSK0xhGps— 服部雄二(ego Art & Entertainment Gallery) (@ughat) April 11, 2020
続いては歴史研究者の藤原辰史さんによる記事。スペイン風邪の大流行という歴史をていねいに紐解きつつ、今を生きる指針が語られます。
B面の岩波新書、更新です。藤原辰史さんの緊急寄稿「パンデミックを生きる指針ーー歴史研究のアプローチ」をアップしました。ぜひ多くの人たちに読んでいただきたい力作です。https://t.co/UxmKE5cPg2
— 岩波新書編集部 (@Iwanami_Shinsho) April 2, 2020
『サピエンス全史』の著者、ハラリ氏がニューズウィークに緊急寄稿した記事が日本語訳されています。
ユヴァルさんて歴史学者、物凄く好きなんですが、昨今のコロナ禍について寄稿してますのでぜひ!
とことん論理性を突き詰めた先に行き着くヒューマニズムつーか。
10日くらい前の記事だけど内容は普遍的。
この人のtedその他動画とか全部面白すぎるので暇つぶしにどーぞ。 https://t.co/x1iNf0wZE1— MEAT EATERS (@meateaters) April 4, 2020
なんと図解している人が!
人類はコロナウイルスといかに闘うべきか。ハラリ氏のメッセージを少しでも多くの人に届けられたらと思い、図解をつくりました。画像10数枚あるのでぜんぶ貼ります。 pic.twitter.com/jEi92hwp7k
— チャーリー (@tetsurokondoh) April 6, 2020
感染症が蔓延するようなとき、人の心は荒みがちになり、疑心暗鬼や様々な背景から差別や暴力も増えてしまいます。けれどもそれは何の解決にもならないどころか、感染症を拡大させる要因にすらなります。日本心理学会が特設ページを設けています。テレワークをする人へのアドバイスや、ウイルスについて子どもと話すことの大切さなどと並んで、差別の抑止についての情報もあります。
ニューヨーク在住のゴスペル・プロデューサーの打木希揺子さんの記事からは、希望も湧いてきます。
昨日投稿したFBがすごい反響だと思ってたら、ニュースになっちゃった!【新型コロナ関連】危機状況の中で「隣人愛」広がる 米ニューヨーク在住打木希揺子さん https://t.co/XjgZ0FiTBP
— Kyoko Uchiki (@KyokoUchiki) March 29, 2020
最後に2つ。
ドイツのシュタンマイヤー大統領のスピーチです。上に紹介してきた記事も踏まえると、これは本当に「戦争ではない」のだと思います。
「「隣国も強く健全でない限り、ドイツは危機から抜け出せない」と指摘。「ドイツ統一から30年、第2次大戦終結から75年で、ドイツは欧州で連帯を呼びかけるだけではなく、連帯する義務がある」と述べ危機克服に向けた欧州間の協力にも理解を求めた」 https://t.co/IM1HRk1xD6
— でもくらしーさかい (@democracy_sakai) April 12, 2020
そしてこんな現象も。考えさせられます。
インド北部から数十年ぶりにヒマラヤ眺望、新型コロナ対策で大気汚染改善 https://t.co/Akr0o85x5J @cnn_co_jpより
— 鈴木 大裕 (@daiyusuzuki) April 10, 2020
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西垣順子<大阪市立大学 大学教育研究センター>
滋賀県蒲生郡日野町生まれ、京都で学生時代を過ごす。今は大阪で暮らしているが自宅は日野にある。いずれはそこで「(寺じゃないけど)てらこや」をやろうと模索中。老若男女、多様な背景をもつ人たちが、互いに互いのことを知っていきながら笑ったり泣いたり、時には怒ったりして、いろんなことを一緒に学びたいと思っている。著書に「本当は怖い自民党改憲草案(法律文化社)」「大学評価と青年の発達保障(晃洋書房)」(いずれも共著)など。