日本オオカミが最後に目撃されたのは、紀伊半島の奥深くもう100年以上も昔の話だ。日本の生態系の頂点にいたであろうから個体数はもともと多くないはず。時には、人も襲われただろうから畏れられてもいた。しかし、山に棲める他の獣たちの数を調節し、結果として山里の農作物への獣害もあある程度食い止め感謝もされていた。人々の畏敬の念がオオカミ信仰を生み出した。オオカミは滅びてもなおその信仰は、受け継がれている。日本オオカミの滅びた原因の一つが、狂犬病ウイルスの日本への侵入らしい。新型コロナウイルスの爆発的な広がりグローバル社会の影の部分がはっきりと浮かび上がった。これを切っ掛けに人類は、賢くなれるだろうか。
京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら。