『母なる証明』などのポン・ジュノが監督を務め、第92回アカデミー賞で作品賞・監督賞・脚本賞・国際長編映画賞の最多4部門を受賞、第72回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した人間ドラマ。裕福な家族と貧しい家族の出会いから始まる物語を描く。
ポン・ジュノ監督作『グエムル -漢江の怪物-』などのソン・ガンホをはじめ、『新感染 ファイナル・エクスプレス』などのチェ・ウシク、『最後まで行く』などのイ・ソンギュンらが出演。
《あらすじ》
半地下住宅に住むキム一家は全員失業中で、日々の暮らしに困窮していた。
ある日、たまたま長男のギウ(チェ・ウシク)が家庭教師の面接のため、IT企業のCEOを務めるパク氏の豪邸を訪ね、兄に続いて妹のギジョン(パク・ソダム)もその家に足を踏み入れる。
これは、なんとも恐ろしいホラー映画です。けれど、結構笑わせてくれます。
格差社会を背景にした社会派エンタメ作品で、その格差を“匂い”として表現したところにオリジナリティが、光ります。山の手の富裕一家に、策略的に“寄生(パラサイト)”し、仕事を得る貧しい下町の半地下の一家。この半地下は洪水になればトイレも逆流する。
映像では伝わらない臭気をセリフや振る舞いで体感させ、なおかつ笑いをこめるポン・ジュノの演出は見事。
★★95点★★