ここ何十年か農薬を使わないで野菜を育てる工夫をしてきた。完璧とはゆかないがそれなりに野菜は育てられた。無理だと言い切る人も周囲には大勢いたが、何とか形にすることが出来たことを誇らしく思う。しかし最近経験値を超える出来事に自信が揺らぐ。根本的に考え直さないと立ち行かなくなりそうな気がする。有機農業は、変化しつつある気候風土に対応するためにはどうすれば良いのだろう。気候変動を抑えるには、人はどうすれば良いのだろう。自然の摂理に従った農業を実践し生活の糧としてゆく事で自然を大切にする事の啓発につながると思っていたが、単純にそうでもない。自然を守る為の自然遺産がそれ故観光地化し荒れてしまうと言うじれんまを抱えてしまうのと同じように相反する現象が起こってしまう。
京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら。