水分は体を整えるうえで非常に重要なもので、夏場は汗をかいたり、体から出て行く水分が非常に多くなります。そうした時にトイレが気になるからと言って、水分を摂らないでいると、脱水症状に陥ることがあります。梅雨時などは湿度が高いけれど、あまり暑くないので気にせず運動していたり。脱水は自分であまり気がつかないことが多く、気づいた時には意識障害など命にかかわってくることがあります。
脱水を防ぐにはスポーツドリンクを飲んだり、糖尿病で糖分が気になる人、腎臓病で塩分が気になる人は水で良いので、水分補給をすることです。水分補給として良いのはノンカフェイン、ノンアルコール、汗を多くかくときは少量の塩分補給も必要です。緑茶はカフェインが含まれるため、利尿作用があり、おしっこに行きたくなります。お茶の中でも麦茶やルイボスティーなどノンカフェインのものがたくさんありますから、就寝中のトイレが気になる方は、日が落ちたらノンカフェインのものにするといったように、自分が飲んでいるものを点検することが大事です。寝る前には利尿作用のあるものは避けましょう。特にビールはアルコールとカリウムを含むため水分補給としては不適切な飲物です。飲んだ量以上の尿が生成されると言われます。そのためお風呂上りに水分補給のつもりでビールを飲むと脱水につながってしまいます。夏は麦茶がおすすめです。腎臓に問題がなければそのなかに僅かの塩を入れるのもよいのですが、塩飴で口を潤したり、塩分を摂る方法もあります。ただ塩飴だと水分がないので、水分を摂ることを意識しましょう。

※「高齢生活研究所」所長 浜田きよ子さんの排泄や福祉用具にまつわる話を、毎月紹介しています。前回はこちら。排泄に関する相談は排泄用具の情報館「むつき庵」まで。