川村輝夫の映画情報~「レプリカズ」

『ジョン・ウィック』シリーズなどのキアヌ・リーヴスが製作と主演を務めたSFアクション。
事故で家族を失った学者が暴走する。監督は『デイ・アフター・トゥモロー』などの脚本を手掛けたジェフリー・ナックマノフ、脚本は『エンド・オブ・キングダム』などのチャド・セント・ジョンが担当。『推理作家ポー 最期の5日間』などのアリス・イヴ、『ジャック、舟に乗る』などのジョン・オーティスらが共演した。

《あらすじ》
人間の意識をコンピューターに移行させる実験を続け、成功目前まで近づいた神経科学者のウィリアム・フォスター(キアヌ・リーヴス)は、事故で家族を失ってしまう。
深い悲しみの中、彼は家族のクローンを作り出し、そのなかに彼らの意識と改ざんした記憶を移し替える。そして今までと変わりない生活を送ろうとするが、実験の動向をチェックしていた政府の組織がサンプルとして家族を奪おうと画策していた。

キアヌ・リーヴスが好きなので、彼が主演する作品は文句なく見に行きます。
この作品もとんでもなくアブナイのですが、この危なさの中を彼が乗り切ってゆくのを見るのがお面白いのです。
今度のは、人間の心をコンピュータに転移させる実験に始まり、とんでもなく危険な状況になだれ込む流れは良しとしましょう。しかし、次々に起こることが、まさか!ということなのですが、彼はまるで予想していたように次々とうまく反応していくのに感心してしまいます。異世界レベルの決断なども、この人が真面目にやると、それらしく見えるから不思議。キアヌの演技に乗せられて、細部のネタもセンセーショナルで面白くなってくる。
つまり、冷静な判断では作品自体の評価は高くなくても、最後までツッコミどころも楽しみながら飽きさせない作品。人間のモラルなど深いテーマも、あっさりスルーされて逆に潔いのが、キアヌの作品らしいのです。
ラストは、笑ってしまいます。
★★85点★★


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