はいせつよもやま話~おむつは重ねるほど漏れやすい

おむつを何枚も重ねて使っている病院や施設が今でも結構あります。友人のお父さんはレビー小体型認知症を抱えていましたが家で暮らしていました。お父さんが骨折して入院。その病院ではおむつを6枚くらい重ねて使っていたそうです。そんな使い方ではおむつが蒸れますし、痒くなってしまい、当然掻きますよね。友人が行くとお父さんは手を縛られていて、「おむつを外すから」とつなぎの寝巻きを着せられていたそうです。問題はおむつが杜撰に使われているために痒くなって、お父さんが外そうとするのに、こんな当たり前のことがまたまだ認識されていないのです。時には「抑制」と言われそうなことが平気で行われる場合がありますし、食欲がないなと思っていたら、おむつの重ね使いのため腹部が圧迫されて、そのため食がすすまないといったこともあります。
福祉用具はとても有効ですが、いかに適切に使うか、選ぶかが大事だということを、まず知っておく必要があります。おむつは実は重ねれば重ねるほど、防波堤である立体ギャザーが低くなり、隙間もできるため尿が漏れやすくなります。そのことが未だに理解されていません。私たちは排泄ケア全体をもう一度暮らしから考え直すという視点で研修を続けていて、「おむつを見直したい」といって受講する看護師や介護士の方々が多いのですが、まだまだ、かなりの量を使っている病院が少なくないのが現状です。

抑制・・患者の安全を保つために抑制帯や拘束衣などを使って動作、運動を制限すること。

「高齢生活研究所」所長 浜田きよ子さんの排泄や福祉用具にまつわる話を、毎月紹介していきます。前回はこちら。排泄に関する相談は排泄用具の情報館「むつき庵」まで。


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