スマートフォン(以下,スマホ)を育児に使うことの是非が論じられることが多くなりました。なかでも乳幼児の育児については論議が激しいところです。
この記事が多少ずるいなぁと思うのは,無料で読める範囲が,議論のポイントと反対派の一部分であることです。たまたま私は紙面で全文読む機会がありましたので,賛成派の意見も読めました。
賛成派の意見を書いたのはNPO法人「CANVAS」理事長石戸奈々子氏です。
内容の要約は
「これからの時代に必要な能力は情報通信技術(ICT)を使いこなす力」
「スマホはタブレットと並んでICTを使って子どもの可能性を引き出すのに便利なツール」
「禁止でなく大人が寄り添えるうちに適切な使い方を教える方が建設的。(1)親子のコミュニケーションの道具にする(2)自分で想像したり表現できたりする良質のアプリを使う(3)使い方や時間などのルールを考える(4)遊びや学びのバランスを考える」
「早くスマホを与えたほうがいいと勧めるわけでない」
「スマホを子守に使うことに寛容さが必要ではないか。育児環境は昔とは異なる。親がおおらかな気持ちになれば豊かな育児にもつながる」
「乳幼児は様々なものに関心がありいつまでもスマホに関心が向くことは少ない」
他のサイトでもいろいろと論議があります。
反対派
賛成(気をつけてルールを定めれば良い)派
石戸氏の「親がおおらかな気持ちになれば豊かな育児にもつながる」という論で思い出す出来事がありました。子どもが2歳くらいのときにたまたま講演会に行って「スマホ,ゲームは絶対だめです」と講師の先生がおっしゃるのを聞き,すみませんうちスマホ使わせてますごめんなさい,うちの子はバカになるのですね…と自分を責めて大泣きしてしまったのです。その時は両隣に座っていた年配の女性になぐさめられて,飴ちゃんをもらいました。暖かい気持ちになりました。
私の意見としては,どうするかは各家庭の判断で,与える場合もルールが必要なのだと思います。
ちなみに,我が家は,今は息子にスマホは使わせていません。理由は単純で「画面が小さいから目が悪くなる」(私の家系が近眼なので遺伝する可能性が高い),のと「もうすぐ使い始めて4年になるスマホなので故障が心配(親自身が単に使っているだけでも勝手に電源が落ちたりする)」だからです。タブレットは持っていません。
代わりに,パソコンは母のノートパソコンを母の監視のもとで使わせています。用途はLINEやmessengerでママのおともだちで自分が会ったことのある人にお手紙を「うつる」こと(キーボードを打つ,に,動詞の「る」がついて本人は「うつる」と言っています)と,あとyoutubeです。youtubeも「夕方6時になったら」ということにしており,離れて見ることと,私が隣で座って一緒に内容をみることはしています。テレビの代わりと思っているので,youtubeを見せた日は録画ビデオの視聴は制限しています。休日は両親とも疲れるので「特別」に長く見せることもあります。
親がスマホやパソコン,タブレットがないと仕事や生活ができない時代です(私はガラケーで通したかったのですが故障してしまい,選択肢がスマホしかなかったのです)。だから,親がさわっているものに興味をもつのは子どもにとって当たり前だろうとも思います。
反面,親も子どもも,スマホやパソコン,タブレットから離れて,工作遊びやお絵かきをしたり(我が家はこれも一緒にしています),自然の中に出て五感で自然を感じることも必要なのだと思います。