道路に設置された温度計が３２℃を示していた。真夏だ。夏も近づく八十八夜　新茶摘み取りのニュースも聞かれる。畔の草も勢いよく伸び始めた。これからは、月に一回のペースで畔の草を刈らなくてはならない。月に一回と言っても一度には出来ないので毎週順番に刈って行く。全部終わったころ初めに刈った所が元通りに伸びているので、結局毎週刈っている。短く刈り込まれた畔草に縁取られた田や畑は美しい風景を作り出す。しかし終わりの無い草刈りに終止符を打つため除草剤を使う農家も増えた。生産性の向上が叫ばれる昨今、非効率な事をしていること自体に後ろめたさを感じてしまう。しかしその非効率な仕事が美しい景色を作っているとしたらと考える。入場料を払ってテーマパークで感動を味わう時代に。※京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら。