雲雀の鳴き声を聞いた。梅も咲いた。空が霞んでいる。なにより温かい。春が来た。先日５３歳の誕生日を迎えました。畑に向かうトラックの中で母が、「あんた、誕生日やな。」と言って私が生まれた時のことを話し始めた。今までに何回も聞いてきたとは思うが、なんかしんみりした。「ほうれん草のそうじをしてたらお腹が痛たなって来たし歩いて病院に行ってん。そしたら先生が、もうお産が始まってるし帰ったらあかんて言わはるねん。野良着のままで爪に土が挟まったままやたわ。」「昔の話みたいやな～」と言ったが、確実に昔の話だと思い直した。一回り上の従兄弟は、田植えの時期に畔で生まれたそうだ。カーラジオから働き方改革のニュースが、流れている。

※京滋有機農業研究会 会長の田中真弥さんが無減農薬野菜などの宅配サービスの会員向けに連載しているコラム「こころ野便り」を当サイトにも掲載させて頂いています。前回はこちら。