Weekend Review~「自民党の統一教会汚染 追跡3000日」

2022年も大晦日になりました。今年の重大事件と言えば7月8日の安倍元首相銃撃事件。事件をきっかけに旧統一教会と安倍元首相や自民党議員達との関係がクローズアップされました。鈴木エイト氏の「自民党の統一教会汚染 追跡3000日」を読んだ友人が、「すごいことになってて、怖くなった」と言うので、私も購入。読む前まで断片的だった情報が、わかりやすく詳細に記録されていて、読んで良かった。認識を新たにしたのが、安倍政権の「閣僚には統一教会と関係のある議員が多い」のでなく「教会に貢献したから大臣になれた」のが実態だったこと。教会員のおかげで選挙に勝つと、2世信者による「ユナイト」の演説は改憲一色になるし、ダミー団体が自治体での家庭教育支援条例制定に動くし、教会の狙いと自民党の政策がシンクロしていた事実を再認識させられました。とは言え、安倍さんのビデオメッセージ動画も集会当日の配信後はすぐに削除することが条件だったり、政治家たちは教会との関係を極力隠したかった様です。そりゃ嫌韓を煽っておきながら、多額の献金を韓国に送ったり、「天皇を跪かせる」と公言する団体と関係あるなんて知れたら大変です。2世信者達は韓国に謝罪ツアーに行き、日本政府と安倍政権に過去の歴史への謝罪を要求する会見を開いてたそうで、二枚舌も良いところ。
読んで何に「怖くなった」かは人それぞれだと思いますが、私は悲劇的な銃殺事件が起こらなければ、この本が出版されて大手書店に山積みされることもなく、教会と政治家の不都合な関係も高額献金や宗教2世の実態も広く知られず、今も続いていただろうというパラレルワールドにゾッとします。信者じゃないから、信者が身近にいないから関係ない、ではなかった。選挙のあり方や政治の方向が歪められていた、国民みんなに係わる大事なことが知られないままだったと思うと怖すぎます。それまでネット以外ではほぼ無名だったエイトさんが、地方も含めた教会イベント等を逐一把握して政治家に直接問い合わせるなど、こんなに地道に追ってたことは凄い。不幸な事件とそれに続く報道で漸く不都合な関係が明らかになったけれど、どうやらそれでも変われないかも知れない。そんな日本が「怖くなった」のでした。最後に昨日公開された女性自身の記事を紹介するtweetをリンクしておきます。


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