ダイエット~私のこと、利用者さんのこと~

そろそろ年末年始が近くなり、コロナの勢いがおさまっている今のうちにと忘年会もありそうな昨今、食べ過ぎて体重が気になるのも年末年始によくあることです。皆さんは、体重を含めた健康の自己管理をどのようにされていますか?

私は、初めて「ダイエットをしよう!」と思ったのがいつだったかは思い出せません。しかし、いつのころからか、しばしば「ダイエットをしよう!」と思い、数日で挫折したり、時にはそれなりに継続したり、でも、また元以上に大きくなったり・・・ダイエットについて語り始めるととまりません。

昔から「りんごダイエット」とか「朝バナナダイエット」とか、単品の食べ物を摂取するダイエットが時々流行ったり、某トレーニングジム系の食事制限と筋トレが注目されたりしています。私もお金はあまりかけられませんが、それなりにいろんなダイエットにチャレンジしました。その結果、最近の私のダイエットは、「バランスの良い食事、睡眠、適度な運動」を意識することに落ち着きました。

ところで、私が障害者支援施設で働いていた頃のことですが、利用者さんの中には病気の為や、体重が増え過ぎの為に、体重コントロールを目的としたダイエットをする必要がある方がいらっしゃいました。施設の食事は基本的にカロリー計算がしてあり、体格に合わせてご飯の量も加減されているため、それだけを食べていればそうそう太ることはないはずですが、実際はそういうわけではありませんでした。また、体重は増えすぎる場合が多いのですが、食が細かったり、好き嫌いが多い人は、うっかりすると体重が減ってしまう場合もあり、増加も減少も注意をしてみなければなりませんでした。それ以降に働いたさまざまな施設や事業所でも、病気や体調の加減で、食べるものや量を制限されている方も大勢いらっしゃいました。「食べる」ということは生きるために必要ですが、「健康のために食べる」となると、どうも窮屈さを伴うような印象を伴う場合が多い気がします。

自分がダイエットを長い間やってきて、また、いろんな場面でダイエットや食事制限が必要な利用者さんを見てきて思うのは、大切なのは、「その食事制限が一体何をめざしているものなのか」を理解しているかどうかということです。

基本的に、食べることは、今の世の中では楽しみの一つである場合が多いです。その楽しみを制限されると、普通であれば、辛い思いをするわけですが、あえてそれをするのであれば、その先にどんな良いことがあるのかをイメージできるか否かは大切だと思います。

もちろん、場合によればその先を考えても、なお、「今、体重を気にせずこれを食べる!」というのも、選択可能な選択肢の一つなのだと思います。また、「食べるか否か」の選択は、一日の中で何度も何度も遭遇します。その中で、「これは食べたいけど我慢する」「これは食べたいから食べる」「これは食べたくないけど食べる」など、いろんな状況と意思決定がなされることでしょう。その時々で、誘惑に勝ったり負けたりしながら、食事管理の先にある素敵な将来へ近づけられるといいのではないかと思います。

私は成年後見人をしていますが、その中で、身上保護ではご本人の生活や健康を考えて、必要な支援を用意します。食事の在り方は、生活や健康の基本です。「健康な生活」だけに目が向くと、利用者さんの食事の在り方については身体の健康のみを優先した食生活を求めてしまいがちです。しかし、特に在宅の利用者さんは日々の食生活についてご自身で判断を行うので、第三者が考える体の健康を第一とした理想的な選択とは異なる選択をされる場合も多いものです。そんな場面に遭遇した時、ひたすら「我慢してください」というのではなく、食事の楽しみと将来への影響をご本人とともに学び考え、そのうえで、ご本人がご自身にとって幸せな選択肢を選べるようにサポートしたいと思います。

これからご馳走を食べる機会が増える時期、おせち料理は保存食なので塩分や甘みが濃いものも多いですが、それらを味わうのもこの時期の楽しみです。「ダイエットは明日から」という言葉もよく聞きますが、「ダイエットは毎日意識し、でも、生活の楽しみとして食生活を考えるのも毎日意識する」ということが大切ではないかと思います。

年末年始、食べ過ぎ飲みすぎ注意ですが、きっと我慢しすぎも要注意です。何事も、適度に行うことが大切ですね。それが最も難しいのかもしれませんが・・・。

 

私のクリスマスツリーです。木の写真が印刷してあるタペストリーに、クリスマスデコレーションをしたものです。飾りを外すと、単なる木の写真です。たまたま入った文具店で見つけて買ってきました。省スペースで飾れるので気に入っています。25日を過ぎれば何らかの工夫をしてお正月飾りにしようかと計画中です。

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兵庫県在住。「福祉×ICTで、毎日を安心安全に、心豊かに。あなたに寄り添う相談援助」をモットーに『森のすず社会福祉士事務所』開業。成年後見等による高齢者・障害者支援、認知症の方と家族の支援ならびに防災と福祉の地域啓発活動、スクールソーシャルワーカー、各種研修講師などの活動に取り組んでいる。2022年から同志社大学社会学研究科の後期課程博士課程院生。カレーと豆好き。犬大好き。社会福祉士、公認心理師、防災士。介護支援専門員。第1種大型自動車免許、2級FP技能士、第2級アマチュア無線技士。