東京五輪と人権・差別・命

Covid-19の感染拡大が続く中の五輪開催に様々な声が上がっているところですが、本日は特に海外からみた日本の人権感覚の薄さや差別に関する記事を紹介しようと思います。すでにカナリア倶楽部では、猛暑の時期を「温暖でスポーツに最適」と主張していた(欺いていた)ことや開会式に出場が決まっていたアフリカ系のミュージシャンの出場を辞退させたことなどが取り上げられていますが、他にもあります。
まずは人種差別問題に関連して。アスリートから抗議の意思を示す権利を要求する動きがあります。


大阪なおみ選手への中傷についても、懸念が表明されています。彼女に対しては、「精神疾患であるのに~していた(おしゃれをしていた、など)」という的外れな批判も寄せられています。


女性選手のユニフォームや衣装についても、露出の低いものを選べるようになりつつあります。相変わらずの競技もありますが、力強い味方も。


東京五輪のために、住む場所を奪われた人達について特集している番組もありました。


カナリア倶楽部の他の記事でも紹介されていた、弁当の大量廃棄問題について、食事に困っている人々のために引き受けたいという申し出と署名活動もなされています。


そして人間ではありませんが、動物の福祉について。東京五輪を日本食(特に肉関係)のアピールの場としたかったけれども、むしろ厳しい目が向けられることになったという記事です。


いずれは食べられてしまう家畜であっても、だからこそ生きている間は大切に育てよう、命をリスペクトしようということかと思います。こういうところと、(無観客決定がギリギリだったなどの事情はあるとしても)弁当を大量に捨ててしまうことや、オリンピックが引き起こした影の部分を見ないこと、女性やマイノリティの人々が気持ちよく参加できなかったり意見表明できないことなどは、つながりあっているのかもしれません。

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西垣順子<大阪市立大学 大学教育研究センター>
滋賀県蒲生郡日野町生まれ、京都で学生時代を過ごす。今は大阪で暮らしているが自宅は日野にある。いずれはそこで「(寺じゃないけど)てらこや」をやろうと模索中。老若男女、多様な背景をもつ人たちが、互いに互いのことを知っていきながら笑ったり泣いたり、時には怒ったりして、いろんなことを一緒に学びたいと思っている。著書に「本当は怖い自民党改憲草案(法律文化社)」「大学評価と青年の発達保障(晃洋書房)」(いずれも共著)など。


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